馬具と馬のメンテ用品の老舗である Carr & Day & Martin が、サドルソープをクリーナーとしてではなく、コンディショニング・ソープとして売っているのは興味深いかなと。

 Carr & Day & Martin の旧HPは2006年以降しか確認できませんでしたが、2006年当時、ベルボア・タック・クリーナーを新製品として掲載していた模様。
 「馬具ケアの新しい『Step 1』。ゴシゴシ擦る洗い方を忘れよう。革に吹き付けて、皮脂と汗と汚れを拭き取るのみ。簡単で効果的。もっと早くこのことに気づかなかったのは信じられない」とのこと。
Belvoir Tack Cleaner
http://web.archive.org/web/20060726012231/www.quayequestrian.com/cdm/productList.aspx?id=1

 Carr & Day & Martin がサドルソープをクリーナーとして使ってはいけないと指摘する理由は、「サドルソープによって乳化された皮脂や汚れが、水とともに革の中に浸透してしまうから」という感じです。(Toby J. Raphael 氏フロリダ歴史博物館とオランダ文化財研究所も同じ指摘をしています)

 オーストラリア政府文化財保護審議会が指摘するように、サドルソープを使うときは水の量を最小限に抑えれば、サドルソープもそれなりに使えるのでしょうが、石鹸カスはカビや雑菌の栄養源にもなりますし、サドルソープは出来の悪いクリーナーなんでしょうね。

 Carr & Day & Martin はココで買えます。

 ちなみに、ベルボア・タック・クリーナーとレクソルのクリーナーは類似商品だと思いますが、主な違いは、↓でしょうか。
  • ベルボアには抗真菌剤が配合されているが、レクソルには配合されているか不明。
  • レクソルにはグリセリンが配合さいているが、ベルボアには配合されているか不明。





 以下、Carr & Day & Martin の HP より。


Belvoir Tack Cleaner SprayBelvoir Tack Cleaner Spray
効果的に革をきれいにする。汚れ、皮脂および汗を簡単に取り除く。

商品説明
  • 馬具の新しい手入れ方法である「Step 1」。コンディショニングソープやコンディショニングオイルを塗る前に使用し、革の表面を理想的な状態にする。
  • 染み込んだ皮脂や汚れさえも落とすクリーニング剤配合。
  • カビの成長を防ぐのに効く抗真菌剤配合。また、馬具に生えたカビを衛生的に除去する。
  • pH が中性なので、ステッチを傷めないし、革を乾かしすぎない。

使用方法
  • 革に直接スプレーして、汚れを拭き取る。染み込んだ皮脂を取る場合は、5分間放置する。カビを拭き取った布は再使用せずに、破棄すること。
  • 合成皮革にも使用可。目立たないところでテストすること。
  • 洗浄効果はすぐに発揮される。
  • 使用状況にもよるが、500ml は2ヶ月分あるでしょう。





Brecknell Turner Saddle SoapBrecknell Turner Saddle Soap
馬具をコンディショニングするための伝統的なソフトワックス製法。

商品説明
  • 柔らかい混合石鹸。グリセリンが入っていないので、マットな仕上りになり、手触りが良く仕上がる。
  • スポンジ付き。
  • 「Step 1」の Belvoir Tack Cleaner の後に使用する。

使用方法
  • 洗浄された馬具に、布かスポンジで優しく塗る。サドルソープが乾いたら、柔らかくて乾いた布で磨く。アニリンレザー、未処理の革(白ヌメ)、スエード、ヌバックには使用不可。目立たないところでテストすること。
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