1.加脂剤説
  LEXOLの製造元に手入れ方法を訊いてみた
  サドルソープの真実−100年間だまされていた?

2.レザードレッシング説(≒加脂剤説)

サドルソープは、元々、皮革用の乳化された手入れ用品として開発された。サドルソープの「石鹸」は油と水の混合物を乳化するために使われるので、サドルソープが革の汚れを落とすという能力は疑わしく、洗浄力はほとんどない。また、サドルソープはアルカリ性で、革を劣化させる石鹸カスを革に残留させる。

3.クリーナー&レザードレッシング説

初めの頃は、手に入る家庭用品なら何でも使って、革の汚れを落としをしていた。テレビン油、ガソリン、オーデコロン、さらには脱脂粉乳も使われていたが、主に使われていたのは石鹸だった。その後、皮革専用の石鹸が登場した。プロパーツのサドルソープは、19世紀に革の汚れ落とし専用のものとして開発され、革の装丁を洗うために使われた。また、馬具のような実用品の手入れ用品としても売り出された。サドルソープの主成分は油脂と洗浄剤を混ぜたものである。サドルソープで手入れされた革は pH 9-10 のアルカリ性となる。定期的にサドルソープを使うと、吟面は硬くなり、色が濃くなり、ひび割れる。また、汚れが革の中により深く入るので、汚れ、石鹸および過剰な油脂で吟面がふさがれる。


「革を劣化させる石鹸カスが残留する」とか「汚れ、石鹸および過剰な油脂で吟面がふさがれる」というのは、サドルソープには保革成分が入っているので、泡を洗い流すのではなく、拭き取りましょう、という使い方を批判していると思われます。